最新記事

理論・研究

映画館で、途中から明らかに合わないと感じた作品を前にしながら、「ここで出たらチケット代がもったいない」と席を立てず、結局エンドロールまで見てしまったことがあります。あのときの筆者は、これ以上時間を使う不利益より、すでに払ったお金を無駄にしたくない気持ちに引っぱられていました。

理論・研究

高額なガジェットを買ったあとに「これは必要な投資だ」と言い聞かせたり、夜更かしした翌朝に「今日は特別だから」と自分を納得させたりする瞬間は、思っている以上に身近です。

理論・研究

愛着という言葉は「愛情が深いかどうか」の話として受け取られがちですが、心理学でいう愛着は、ストレスや不安が高まったときに安心を求めて特定の相手に近づく行動システムを指します。

理論・研究

LINEの返信が少し遅れただけで「嫌われたのでは」と胸がざわつく人もいれば、「いまは放っておこう」と気持ちを引く人もいます。こうした受け取り方の違いを説明するのが「愛着スタイル」ですが、これは対人関係の傾向を示す心理学概念であって、医学的な診断名ではなく、「愛着障害」とそのまま同じものでもありません。

心理学入門

検索でよく見かける「大人の愛着障害」は一般的な言い方で、DSM-5やICDで成人の正式診断名として置かれているわけではありません。恋人からの返信が遅れると胸がざわつき、会いたいのに自分から距離を取りたくなる――そんな揺れを「障害」とひとまとめにせず、この記事では子どもの診断概念であるRAD・DSEDと、

理論・研究

発達心理学は「子どもの心理」を学ぶ分野だと思われがちですが、実際には乳児期から老年期までの変化を追う、生涯発達の学問です。筆者自身、学部初年のころはそう誤解していましたが、エリクソンやバルテスに触れてから、年を重ねることそのものを発達として捉え直すようになりました。

理論・研究

保育の現場でいないいないばあに声を上げて笑う子、水を細長いコップに移した途端に「増えた」と感じる子、理科で仮説を立てて確かめ始める子を見ていると、考える力にはたしかな道筋があると実感します。そうした変化を4段階で整理したのが、スイスの心理学者ジャン・ピアジェの認知発達理論です。

理論・研究

大学1年の発達心理学の講義で、筆者はエリクソンの8段階を年齢と「徳」で暗記しようとして、どこが全体の軸なのか見失ったことがあります。だからこそこの記事では、エリク・H・エリクソン(1902-1994)の心理社会的発達理論を、まず全体像からつかみ、

理論・研究

大学の授業やビジネス研修でマズローのピラミッドだけが当然の前提として配られる場面に、筆者はたびたび引っかかってきました。1943年の論文A Theory of Human Motivationで示されたのは、

理論・研究

アドラーの個人心理学は、人を「分割できない全体」として捉えるところから始まります。オーストリアの精神科医アルフレッド・アドラー(1870-1937)がフロイトと決別して1910年代に形にした理論ですが、日本では嫌われる勇気(2013)を通じて広まり、原典より強いメッセージだけが先に知られた面もあります。

暮らしの心理学

人間関係が少しこじれるとき、その原因は性格の相性だけではなく、心と行動のクセで説明できることがあります。心理学は「心と行動」を科学的に扱う学問で、立正大学や日本心理学会が整理しているように、仕組みを探る基礎と、仕事や日常に活かす応用に分けて考えると全体像がつかめます。

コラム

人間関係で毎日ぐったりしていると、「自分の性格が悪いのかも」と受け止めてしまいがちです。実際のところ、職場のしんどさは個人の資質だけでなく、上司部下の関係や会話の量、相談できる空気に強く左右されます。