理論・研究

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大学時代、ある小テストで自己採点は「7割くらい取れた」と感じていたのに、返ってきた点は5割台でした。この「わかったつもり」と実際の成績のズレこそ、ダニング・クルーガー効果を考える入口です。ここで指すのは知能や人格の断定ではなく、特定の課題で自分をどう見積もるかという自己評価の誤差です。

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映画館で、途中から明らかに合わないと感じた作品を前にしながら、「ここで出たらチケット代がもったいない」と席を立てず、結局エンドロールまで見てしまったことがあります。あのときの筆者は、これ以上時間を使う不利益より、すでに払ったお金を無駄にしたくない気持ちに引っぱられていました。

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高額なガジェットを買ったあとに「これは必要な投資だ」と言い聞かせたり、夜更かしした翌朝に「今日は特別だから」と自分を納得させたりする瞬間は、思っている以上に身近です。

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LINEの返信が少し遅れただけで「嫌われたのでは」と胸がざわつく人もいれば、「いまは放っておこう」と気持ちを引く人もいます。こうした受け取り方の違いを説明するのが「愛着スタイル」ですが、これは対人関係の傾向を示す心理学概念であって、医学的な診断名ではなく、「愛着障害」とそのまま同じものでもありません。

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発達心理学は「子どもの心理」を学ぶ分野だと思われがちですが、実際には乳児期から老年期までの変化を追う、生涯発達の学問です。筆者自身、学部初年のころはそう誤解していましたが、エリクソンやバルテスに触れてから、年を重ねることそのものを発達として捉え直すようになりました。

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保育の現場でいないいないばあに声を上げて笑う子、水を細長いコップに移した途端に「増えた」と感じる子、理科で仮説を立てて確かめ始める子を見ていると、考える力にはたしかな道筋があると実感します。そうした変化を4段階で整理したのが、スイスの心理学者ジャン・ピアジェの認知発達理論です。

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大学1年の発達心理学の講義で、筆者はエリクソンの8段階を年齢と「徳」で暗記しようとして、どこが全体の軸なのか見失ったことがあります。だからこそこの記事では、エリク・H・エリクソン(1902-1994)の心理社会的発達理論を、まず全体像からつかみ、

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大学の授業やビジネス研修でマズローのピラミッドだけが当然の前提として配られる場面に、筆者はたびたび引っかかってきました。1943年の論文A Theory of Human Motivationで示されたのは、

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アドラーの個人心理学は、人を「分割できない全体」として捉えるところから始まります。オーストリアの精神科医アルフレッド・アドラー(1870-1937)がフロイトと決別して1910年代に形にした理論ですが、日本では嫌われる勇気(2013)を通じて広まり、原典より強いメッセージだけが先に知られた面もあります。

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研究打合せの最中に、上司から「今夜までに急ぎでお願いします」と連絡が入った瞬間、筆者の頭の中では、これは脅威なのか挑戦なのか、打てる手はあるのかという見積もりがほとんど無意識に走っていました。

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このページで扱うのは営業の小手先ではなく、社会心理学でいう「説得」の枠組みです。検索で混同されがちなデール・カーネギーの人を動かすにある“6原則”とは別に、ここではロバート・B・チャルディーニが1984年の著作で整理した6原則を見ていきます。

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1961年にイェール大学で始まり、1963年に公表されたミルグラム実験では、代表条件で参加者40人のうち26人、つまり65%が最大450Vまで進み、しかも全員が300Vまでは従いました。