最新記事

暮らしの心理学

あがり症は、人前など特定の社会的場面で強い緊張や不安が生じ、手や声の震え、動悸、発汗、赤面を伴う状態である。企業の人事・組織開発で研修を設計していた頃、登壇前に「落ち着け」と念じるほど声が震えてしまう参加者を何度も見てきたが、そこで起きていたのは意志の弱さではなく、交感神経が働く正常な防御反応だった。

暮らしの心理学

ストレス発散は気合や根性の問題ではなく、ラザルスとフォルクマンが1984年に体系化した認知的評価理論で説明できる。出来事そのものよりも、それを脅威と見るか、対処できるかをどう評価するかで、心と体の反応は変わります。

理論・研究

バーナム効果とは、誰にでも当てはまる曖昧で一般的な記述を、自分だけに向けられたものだと感じてしまう心理現象であり、別名フォアラー効果とも呼ばれます。1948年、バートラム・フォアは学生39名に同じ性格記述を渡しながら個別診断だと説明しましたが、それでも平均4.26という高い評価が出ました。

理論・研究

プラシーボ効果とは、薬理的に効果のない偽薬や無効な処置でも、本人が「効く」と信じることで症状が改善する現象である。単なる気のせいではなく、痛みの軽減や自律神経の変化のように身体反応を伴うため、年間100本以上の心理学・医学論文に目を通してきても、

暮らしの心理学

見栄を張る行動は、自分を実像よりよく見せようとする自己呈示の一つで、1959年にゴッフマンが論じたように、人前の表舞台と裏舞台を使い分ける人間のごく自然なふるまいです。たとえば職場や同窓会で、年収や暮らしぶりを少し盛ってしまい、あとで虚しくなった経験があっても、それは性格が悪いからではありません。

暮らしの心理学

嫉妬とは、1954年にフェスティンガーが提唱した社会的比較理論で説明できる、人が身近な他者と自分を比べたときに立ち上がる感情である。友人や同僚の投稿を見て胸がざわついたり、恋人や職場の嫉妬深い人に振り回されて疲れたりするとき、そこには性格の欠陥ではなく、脳が自然に働かせる比較の仕組みがある。

理論・研究

単純接触効果(ザイオンス効果)は、1968年にロバート・ザイオンスがAttitudinal Effects of Mere Exposureで体系化した、見慣れた中性的な対象ほど好意や親しみが高まりやすい現象です。

理論・研究

カクテルパーティー効果とは、騒がしい居酒屋や学会の懇親会のような場でも、自分の名前や関心のある話題だけがすっと耳に入ってくる聴覚の現象で、選択的注意の代表例です。研究助手時代に注意研究の論文を読みながら、ざわついた会場で自分の名前だけがはっきり聞こえた瞬間に、理論と体験がつながったという感覚は、

暮らしの心理学

レジリエンスとは、困難や強いストレスにうまく適応し、落ち込んでもしなやかに立ち直る心の回復力である。人事・組織開発の現場で社員研修を設計してきた経験からも、打たれ強い人は何があっても動じないのではなく、回復が速いだけだと実感してきた。

暮らしの心理学

人間関係リセット症候群とは、築いてきた人間関係を衝動的に断ち切りたくなる心理状態を指す造語であり、医学的な病名ではありません。SNSアカウントの突然の削除や連絡先の変更を知らせないままの音信不通、転職や引っ越しをきっかけにした関係の遮断まで、思い当たる行動は意外と身近です。

暮らしの心理学

承認欲求とは、マズローの欲求段階説で下から4番目に位置する尊重欲求であり、他者から認められたい気持ちと自分を価値ある存在として確かめたい気持ちの両方を含む自然な欲求です。

暮らしの心理学

怒りっぽさは、単なる性格の悪さではなく、不安や悲しさ、寂しさのような一次感情が積み重なって表に出る二次感情として理解すると、見え方が変わります。筆者が産業心理学の知見を職場研修で扱っていたときも、強く怒る人ほど実際には焦りや不安を抱えている場面が多く、