理論・研究

ストレンジ・シチュエーション法と愛着4タイプ

更新: 長谷川 理沙
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ストレンジ・シチュエーション法と愛着4タイプ

ストレンジ・シチュエーション法は、エインズワースが1970年代に確立した、乳児の愛着の質を測る実験観察法である。生後9〜18か月の子どもが見知らぬ部屋で養育者と分離・再会する8つの場面を通して、わざと穏やかな不安を作り、そのとき養育者を安全基地として使えるかを見ていく。

ストレンジ・シチュエーション法は、エインズワースが1970年代に確立した、乳児の愛着の質を測る実験観察法である。
生後9〜18か月の子どもが見知らぬ部屋で養育者と分離・再会する8つの場面を通して、わざと穏やかな不安を作り、そのとき養育者を安全基地として使えるかを見ていく。
判定の鍵は分離時の泣きの強さではなく、再会場面でどう振る舞うかにあり、泣くかどうかだけで安定型か不安定型かは決まらない。
エインズワースが見いだした安定型、回避型、抵抗型に、のちにメインとソロモンが無秩序型を加えた4タイプは、優劣ではなく日々の応答性や文化的背景と結びついた傾向として捉えるのが筋である。

ストレンジ・シチュエーション法とは何か

ストレンジ・シチュエーション法(SSP)は、エインズワースが1970年代に確立した、乳児と養育者の愛着の質を実験室で観察し分類するための実験観察法です。
自然な家庭観察では見えにくい分離と再会への反応を、手順をそろえて比べられる形にしたところに、この方法の強みがあります。

この方法は、単に「よく泣くかどうか」を見るものではありません。
子どもが不安になったときに養育者を安全基地として使い、離れたあとにどんなふうに立て直すかを確かめる設計で、後の愛着タイプの理解につながる土台になります。
筆者が初めて「見知らぬ状況」という訳語に触れたときは、赤ちゃんをわざと不安にさせるのかと少し引っかかりましたが、必要なのは強い負荷ではなく、安全基地の機能を引き出す最小限の刺激だと分かって納得した記憶があります。

愛着(アタッチメント)の質を測る実験観察法

ストレンジ・シチュエーション法は、ボウルビィの愛着理論を実証的に確かめるために、エインズワースが作り上げた方法です。
原型は1954年のウガンダでの母子相互作用の自然観察にあり、その後ボルチモアでの縦断研究(1963年〜)を経て、乳児の分離不安と再会時のふるまいを標準化して見られるように整えられました。
つまり、家庭の中で起きる関係の質を、研究室で比較可能な形へ置き換えた手続きだと言えます。

ここで観察されるのは、乳児が養育者に近づいたときに安心を取り戻せるか、そしてそこから探索へ戻れるかという流れです。
泣き声の多寡だけでは判断できないのが要点で、再会場面で養育者に寄っていく、抱かれる、落ち着く、また周囲を見始める、といった一連の動きに愛着の質が表れます。
保育士の友人に説明したときも「うちの子は泣き虫だから不安定型かも」と心配していましたが、判定は泣きの量ではなく再会の様子で決まると伝えると、ほっとしていました。

なぜ『見知らぬ状況』をわざと作るのか

SSPであえて見知らぬ部屋、見知らぬ人、短い分離を重ねるのは、愛着が日常の静かな場面では見えにくいからです。
子どもが安心しているときだけを見ても、養育者が本当に安全基地として機能しているかは分かりません。
そこで、穏やかなストレスを段階的に加えて、頼る必要が生じた瞬間にどんな対処が立ち上がるかを観察します。

全体は8つのエピソード場面で構成され、各場面は約3分です。
母子で入室して探索し、見知らぬ人が現れ、2回の分離と2回の再会が非対称に続く流れの中で、子どもが養育者を安全基地として使えているかを見ていきます。
強い恐怖を与えるための装置ではなく、安心を回復する力を引き出すための最小限の揺らぎを作る仕組みだと捉えると、方法の意味がつかみやすくなるでしょう。

対象は満1歳前後の乳児

この手続きの対象は生後9〜18か月、すなわち人見知りや後追いが強まる満1歳前後の乳児です。
この時期は「この人がいれば安心」という特定の養育者への愛着がはっきり機能し始めるため、分離したときの不安と、再会したときの立て直し方に差が出やすくなります。
発達の節目に合わせて設計されているからこそ、愛着の個人差が見えやすいのです。

SSPの結果からは、当初の3類型である安定型(B、約6〜7割)、回避型(A、約2割)、抵抗型/両価型(C、約1割)に加え、のちにメインとソロモンが加えた無秩序型(D、約5〜1割)へと整理されました。
判定の中心は、分離時の泣きではなく再会時の振る舞いです。
安定型は養育者に近づいて安心を受け入れやすく、回避型は避け、抵抗型は接近しつつ怒りや抵抗を示し、無秩序型は接近と回避が同時に起きるなど一貫した対処方略を欠きます。
これらの違いは子どもの優劣ではなく、養育者の感受性や応答の一貫性、さらに mind-mindedness のような関わり方との相互作用として理解すると、ずっと腑に落ちるはずです。

理論的背景:ボウルビィの愛着理論からエインズワースへ

ボウルビィの愛着理論は、乳児が特定の養育者と情緒的な絆を結び、その人を安全の拠点として用いるという発想から出発した。
ストレンジ・シチュエーション法(SSP)は、その理論を机上の説明で終わらせず、短い実験場面で観察できる形にした測定法である。
理論が先にあり、測定があとに続いたという順序を押さえると、SSPの位置づけがすっと見えてくる。

理論はボウルビィ、測定はエインズワース

ボウルビィが提唱した愛着理論の核心は、子どもが養育者との間に安定した結びつきを持ち、その存在を頼りに世界へ向かう、という点にある。
筆者自身、試験勉強でボウルビィとエインズワースの名前を取り違えていた時期があったが、「理論家と実験家」と分けて整理し直しただけで混同しなくなった。
理論を描いた人と、それを測れる形にした人を分けて覚えると、関連用語の並びも崩れにくい。

ウガンダの自然観察からボルチモアの実験室へ

その流れを支えたのが、エインズワースの1954年のウガンダでの自然観察である。
母子の相互作用を日常の場で丁寧に見たことで、子どもが不安になると養育者に戻り、安心するとまた外へ向かう動きが見えてきた。
ウガンダの自然観察からボルチモアの実験室へという年表を書き出してみると、SSPが机上の思いつきではなく、現場観察の積み重ねから形になった方法だと実感しやすい。

1963年からの米ボルチモアでの縦断研究では、家庭内での関わり方の個人差を追いながら、その違いを短時間で再現できる実験手続きへと落とし込んだ。
こうして1970年代にSSPが定式化され、生後9〜18か月の乳児が見せる再会時の反応を手がかりに、愛着の質を分類できるようになったのである。
家庭で見えた関係性を、実験室で再現可能な観察に変えた点に、この方法の独自性がある。

『安全基地』と『探索行動』というキー概念

SSPを理解する鍵は、分離時の泣き方よりも、再会のあとに養育者へ近づき、慰めを受け入れ、再び遊びへ戻れるかどうかにある。
ここで中心になるのが『安全基地』と『探索行動』で、前者が安心の土台、後者がそこから広がる外向きの動きだと考えると筋が通る。
子どもは常にくっついているわけではなく、安心できる相手がいるからこそ周囲を試せる。

この見方を押さえると、SSPは単なるストレス反応の測定ではなく、養育者との関係が子どもの行動をどう支えているかを読む手続きだとわかる。
ボウルビィの理論がなければ意味づけが弱くなり、エインズワースの観察法がなければ理論は検証しにくい。
両者をセットで覚えるのがおすすめです。

8つの場面(エピソード)の流れ

8つの場面は、母子で入室してから探索を始め、ストレンジャーの登場、2回の分離と2回の再会へ進む流れとして覚えると整理しやすい。
場面ごとに「何を引き出すための仕掛けか」を対応づけると、単なる順番暗記ではなく、観察の意味まで一緒に理解できます。
特に後半は再会の質が判定の中心になり、子が養育者に近づいて安心を取り戻せるかどうかが見どころです。

前半:入室・探索からストレンジャー登場まで

前半の場面1〜2では、養育者がそばにいる安心な条件のもとで、子どもが部屋やおもちゃへどの程度自発的に向かえるかを見ます。
ここで大切なのは、ただ動き回るかどうかではなく、安全基地として養育者を使いながら探索を広げられるかという点です。
筆者が順番を覚えるのに苦労したときも、まず「安心できる場で探索が始まる」と押さえると、以後の場面が一気につながりました。

場面3でストレンジャーが入ってくると、子どもは見慣れない相手と向き合いながら、養育者との距離感も同時に調整することになります。
続く場面4では養育者が退出し、1回目の分離が起こりますが、ここで見るのは泣くかどうかだけではありません。
分離不安がどのように表れるか、未知の相手にどれだけ注意が向くか、養育者不在の場で探索が止まるかといった反応全体が観察対象になります。
ストレンジャーは、不安を養育者にだけ向けるのか、それとも誰に対しても近い反応になるのかを比べるための対照でもあるのです。

中盤:分離不安が表れる分離場面

中盤の山場は、養育者がいなくなることで環境の安定感が崩れるところにあります。
1回目の分離では、子どもがどれほど強く動揺するかよりも、その不安をどう処理するかが重要です。
抱っこを求めるのか、視線で探すのか、遊びをいったん止めるのか。
こうした反応の組み合わせから、養育者への依存のしかたと安心の回復のしやすさが見えてきます。

この流れは、単に「離れると泣く」という単純な話ではありません。
養育者がいない状況でストレンジャーが相手になると、子どもは不安の向き先を再調整しなければならないため、場面そのものが負荷を持ちます。
だからこそ、前半で見えた探索のしなやかさが、この分離場面でどこまで保たれるかが、後半の再会の理解にも直結します。
おすすめです、と言いたくなる覚え方はここで、分離は2回、再会も2回、しかも2回目は子どもがひとりになるぶん負荷が高い、と非対称性に注目する方法です。
これで流れが頭に入りやすくなります。

後半:判定の鍵を握る2回の再会場面

後半の核心は、場面5と場面8の再会です。
とくに場面8は、乳児がひとりで最も負荷の高い時間を過ごしたあとに養育者と再び向き合うため、安定か不安定かが最もはっきり現れやすい場面になります。
子どもが養育者に近づいて慰めを受け入れ、そこから再び探索へ戻れるかどうかが、観察の決め手です。

演習で同じ乳児の1回目と2回目の再会を見比べると、1回目はなんとか持ちこたえたのに、2回目で崩れることがあります。
この差を体感すると、分離と再会を2段階に分けて負荷を積み上げる設計の意味がよく分かります。
見方を変えれば、場面8は「ただ会えたか」ではなく、「会ったあとに安心を取り戻せたか」を見る場なのです。
ここを押さえると、8つの場面は一続きのドラマとして理解できるでしょう。

愛着4タイプの判定基準と行動の違い

愛着の4タイプは、分離と再会にどう反応するかを同じ物差しで見ると見分けやすくなります。
なかでも再会場面で養育者を「使える」のか、それとも避けるのかが、回避型と抵抗型を切り分ける決定的な手がかりです。
無秩序型は、そもそも一貫した対処方略が崩れている点で、ほかの3型と発想が異なります。

4タイプ早わかり比較表

分離時の反応ストレンジャーへの反応再会時の行動養育者の関わりの傾向出現率
安定型(B)泣くなど動揺する比較的受け入れやすい近づいて慰められると落ち着き、探索に戻る安全基地として機能しやすい約60〜70%
回避型(A)表面的な動揺が乏しい淡々としている近づかず、目をそらす・体を背ける関わりを使うより距離を取る約20%
抵抗型/両価型(C)激しく動揺する不安が強い接近するが、怒り・反り返り・抵抗が同居する慰めを求めるが受け入れにくい約10%
無秩序型(D)接近と回避が矛盾するまとまりに欠ける途中で固まる、向かう先が定まらない一貫した対処方略が崩れている約5〜10%

安定型(B)は最も多く、分離では泣くなどの動揺が見えても、再会で養育者に近づいて慰められると落ち着き、また遊びへ戻れます。
ここで見ているのは「不安があるかどうか」ではなく、不安が出たあとに養育者を安全基地として使い直せるかどうかです。
愛着理論では、この戻り方がそのまま関係の安定度を映します。

回避型(A)は、分離時の反応が薄く見えるため誤判定されやすい型です。
ところが決定点は再会にあり、養育者へ近づかず、目をそらす、体を背けるといった形で接触を避けます。
筆者は試験で回避型と抵抗型を何度も取り違えましたが、「再会場面で養育者を使うか・避けるか」に絞って見るようにした途端、混同が止まりました。
表情の派手さではなく、再会時の関係の使い方で判定するのがコツです。

安定型・回避型・抵抗型の見分け方

抵抗型/両価型(C)は、分離で強く動揺し、再会では養育者に近づくのに、怒りや反り返り、抵抗も同時に出ます。
慰めを求めているのに受け入れられないため、接近と反発が同居するのが特徴です。
回避型との違いは明快で、回避型が「養育者を避ける」のに対し、抵抗型は「養育者を求めつつ拒む」ので、再会場面の動きが逆方向になります。

判定で迷うときは、分離時の泣き方よりも再会直後の身体の向きと接触の使い方を見てください。
養育者の腕に入るのか、腕を拒むのか、視線を切るのか。
短い映像でもここが追えると、型の違いがはっきりします。
比較の軸を1つに固定すると、学習効率も上がります。

後から加わった第4の型『無秩序型』

無秩序型(D)は、後から加わった第4の型で、安定型のように整った方略が見られないのが本質です。
接近したかと思えば回避し、途中で動きが止まり、向かう先が定まらない。
対人関係の中で「どう振る舞えばよいか」の手順そのものが崩れているため、ほかの3型のように単純な距離感では説明しにくい型だといえます。

映像演習で、無秩序型の乳児が養育者に駆け寄りかけて途中で固まる瞬間を見たとき、教科書の「矛盾した行動」という言葉が初めて具体像を持ちました。
接近したい気持ちと身を引く反応が同じ場面でぶつかるため、動作が止まったように見えるのです。
ここを押さえると、無秩序型は「反応が弱い」のではなく、「反応の組み立てが壊れている」のだと理解しやすくなります。

愛着タイプを形づくる要因:養育者の関わり方

愛着タイプは、生まれつきの優劣で決まるラベルではなく、養育者とのやり取りの積み重ねで形づくられる傾向として理解するのが適切です。
とくに鍵になるのは、子のサインを読み取り、必要なときに必要な形で応える感受性(敏感性)と、その応答がぶれにくい一貫性でしょう。
敏感で安定した関わりは、子どもに「人は頼れる、自分は応えてもらえる」という見通しを育て、逆に読みづらい関わりは不安定さを強めやすくします。

感受性(敏感性)と応答の一貫性

養育者の感受性(敏感性)とは、子どもの泣き方、視線、身ぶり、声の調子を手がかりに、今何を求めているのかを見立てて応じる力です。
ここで大切なのは、たくさん構うこと自体ではありません。
研究を読むうちに、筆者自身も最初の理解がそこに寄っていたと気づきましたが、実際には「子のサインを読んで過不足なく応える」ことが核心で、構いすぎがそのまま応答のズレになる場面もあります。
子どもに必要なのは量ではなく、合った応答です。

この応答が敏感で一貫しているほど、子どもは「困ったときには受け止めてもらえる」と学びやすく、安定型に近づきやすくなります。
反対に、あるときは応じ、あるときは無視されるような関わりが続くと、子どもはどう振る舞えば応えてもらえるのか分からず、抵抗型に傾きやすくなります。
知人が「仕事で預けているから不安定型になるのでは」と気に病んでいたことがありますが、量よりも応答の質と一貫性が要だと伝えると、肩の力が抜けていました。
日々の関わりを少し整えるだけでも、見通しは変わっていくのです。

mind-mindedness:子の心を読む関わり

近年注目されている mind-mindedness(マインド・マインデッドネス)は、子どもを単なる世話の対象として扱うのではなく、心を持つ一人の存在として受け止め、その気持ちを言葉にしながら関わる傾向を指します。
たとえば、泣き声を「うるさい」とだけ捉えるのではなく、「眠いのかもしれない」「びっくりしたのかもしれない」と心の状態を想像して応じる姿勢です。
こうした関わりが高い養育者の子は、安定型愛着や心の理論の発達を示しやすいという知見があります。

ここで重要なのは、心を読むことが当て推量ではなく、子どもの内面を尊重する態度として働く点です。
子どもは、気持ちを言葉にしてもらう経験を通じて、自分の感情が無視されないという感覚を持ちやすくなります。
その積み重ねが、他者の心を理解する力にもつながっていくわけです。
愛着と認知発達が切り離せないのは、このように「安心して心を向けられる相手」が土台になるからだと考えると見通しが立ちます。

『タイプ=親の通信簿』ではない理由

愛着が形づくられる感受期は、おおむね生後6か月〜3歳とされます。
ただし、これは「この時期を逃したら取り返しがつかない」という決定論ではありません。
その後の関わり方でも傾向は変わりうるため、特定の時期を過度に恐れたり、親の失敗として抱え込んだりする必要はないのです。
むしろ、この時期は応答性のパターンが見えやすい期間だと捉えるほうが建設的でしょう。

だからこそ、愛着タイプは親の通信簿ではなく、日々の関わりを見直す手がかりとして使うのが健全です。
タイプ名を貼ること自体が目的になると、家族の間に不要な自己責任論が入り込みます。
そうではなく、今より少しだけ子どものサインを拾い、少しだけ応答をそろえていく。
その繰り返しが、関係の見通しを育てます。
焦らずに整えていけばよい、という理解で十分です。

文化差と方法への批判:型に当てはめて終わりにしない

SSPは、幼児が再会場面で示すふるまいを手がかりに愛着の安定性をみる手法であり、その見方は長く普遍的なものとして扱われてきました。
ただ、8か国・32サンプル・約1,990名を比べた国際比較メタ分析では、どの国でも安定型が最も多く、おおむね50〜75%に収まることが確認されています。
北ドイツでは回避型が約半数と高めに出て、日本では抵抗型が相対的に多く見られるものの、国どうしの差より文化の内側にあるばらつきの方が約1.5倍大きい。
筆者もドイツの回避型の多さを初めて知ったとき、思わず「不安定な子が多い国なのか」と読み違えかけましたが、育児観の違いを反映した偏りだと考え直して見方が変わりました。

この点で見落としやすいのが、SSPそのものが欧米で整えられた枠組みだということです。
再会場面でのふるまいを基準にすると、ある文化では自然な自立の表現でも、別の文化では「回避型」と読まれてしまうことがあります。
留学生と愛着の話をしたとき、日本の「甘え」に当たる単語が母語にはないと言われ、文化の物差しがそのまま他文化に通じるわけではないと実感したことがあります。
こうした imposed etic の批判は、タイプ分けを否定するためではなく、ラベルを絶対視しないために受け止めておきたい視点です。

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長谷川 理沙

心理学系大学院修了。認知心理学・社会心理学を専門とし、年間100本以上の論文に目を通しながら最新の研究動向を分かりやすく解説します。

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