心理学系大学院修了。大学研究助手として認知心理学・社会心理学の研究に従事。
長谷川 理沙の記事 (9)
シンクロニシティとは|ユングが説く意味ある偶然の一致
シンクロニシティは、ユングが1952年に「非因果的連関の原理」として示した、因果関係では説明できないのに当人には強い意味をもって立ち現れる偶然の一致である。日本語では主に共時性と訳され、学生時代に「ふと頭に浮かんだ旧友からその日のうちに連絡が来た」という体験のように、日常の手触りから触れやすい。
サブリミナル効果は本当に効くのか?科学的根拠を検証
サブリミナル効果とは、意識的に気づけない強さや時間で提示された刺激が、本人の反応に影響するという考え方である。1957年にジェームズ・ヴィカリーがニュージャージー州の映画館で1/3000秒のメッセージを入れたと発表して以来、コカ・コーラやポップコーンの売上増という派手な話だけが広まり、
ネームレター効果とは|名前の文字を好きになる心理
ネームレター効果とは、自分の姓名に含まれる文字を、それ以外の文字よりも無意識に好ましく感じる心理現象である。1985年にベルギーの社会心理学者が、自分の名前の文字が入った車のナンバープレートに目が向くという日常の自己観察からこの概念を報告して以来、文字の好意度を採点させる実験で繰り返し確認されてきた。
コントラスト効果とは|価格と印象が相対で変わる心理
コントラスト効果(対比効果)とは、2つ以上のものを比べたとき、その差が実際以上に大きく感じられる心理現象である。筆者が研究助手として実験の刺激提示順を組んでいたころも、同じ中程度の刺激でも直前に強い刺激を挟むだけで参加者の評価が下がり、知覚は絶対値ではなく相対で動くのだと実感した。
投影法とは|ロールシャッハ・TAT・バウムを比較
投影法は、ロールシャッハテスト、TAT(主題統覚検査)、バウムテストに代表される心理検査の一系統で、曖昧な刺激への自由な反応に本人の内的世界が映り込むと考える方法である。
血液型と性格は関係ある?心理学が出した答え
血液型と性格の関係は、心理学とパーソナリティ心理学の世界では長年、意味のある関連は認められないというのが共通見解である。昭和初期の古川竹二の研究から1971年頃の能見正比古の著作を経て日本では広く知られるようになったが、学術的な検討が進むほど、
エビングハウスの忘却曲線と最適な復習タイミング
エビングハウスの忘却曲線は、1885年にエビングハウスが記憶について(実験心理学への貢献)で示した、記憶の変化を表す曲線である。筆者も論文要約の仕事で「1日後に約74%忘れる」という図をあちこちで見かけたが、原典の節約率データに当たると、そこで示されているのは保持率ではなく、
ストレンジ・シチュエーション法と愛着4タイプ
ストレンジ・シチュエーション法は、エインズワースが1970年代に確立した、乳児の愛着の質を測る実験観察法である。生後9〜18か月の子どもが見知らぬ部屋で養育者と分離・再会する8つの場面を通して、わざと穏やかな不安を作り、そのとき養育者を安全基地として使えるかを見ていく。
リーダーシップ理論|PM・SL・6スタイルを比較
リーダーシップ理論は、特性論から行動論、条件適合論、そして変革型へと約100年かけて進化してきた理論群であり、PM理論、SL理論、ゴールマンの6スタイルはその流れの異なる地点に立っています。